Back      県総体(兼)国体予選の第1戦は22−17で勝田工高を撃破しました!!

 平成23年度県総体(兼)国体予選の第1戦が、6月4日(土)堀原運動公園で行われました。
 この大会は、暑さの中での選手の体調維持に配慮して全後半25分のランニングタイム(怪我人等が出ても時計を止めない、ロスタイム
なしの正味時間)で試合が行われるため、先に主導権を握ったチームが圧倒的に有利になります。

 快晴、微風で気温は26℃まで上がり、グランド上は数字以上に暑さを感じます。この天候は、重量FWのモールを中心にスローペース
な試合展開の勝田工高よりも、全員でグランド全面にスピーディに展開する“スリム”な日立一高に有利なコンディションと言えるでしょう。

 試合開始は11:04、開始直後は自陣に攻め込まれましたが、低いタックルと相手のミスにも救われ、窮地を脱します。
 逆に、前半6分、敵陣10m付近の5人ラインアウトからFWのフリーマンが縦を突き、約40mを走りきって先制トライ、5−0とリード
しました。
 続いて10分、キックの応酬からハーフウェイ付近のラックサイドを突いてボールをつなぎ、SHがインゴールに飛び込んでトライ。ゴール
も成功して12−0とリードを広げます。この辺り、日立一高の速い展開に勝田工高はついてこられず、完璧にゲームの主導権を握ったか
に見えました。
 しかし、ウォーターチャージ(給水のための試合中断)直前の13分、キックチャージから自陣に攻め込まれ、ハイタックルのペナルティ
によりゴール前ラインアウトのピンチ、ラインアウトモールを押し込まれて12−5。ウォーターブレイク後は一進一退の攻防となり、そのまま
ハーフタイム。
 前半は、ここ2週間の練習の成果が特にディフェンス面に顕著に現れ、トライを奪われたケース以外はほぼ完璧に勝田工高のモールを
封じ込んでいました。

 ハーフタイムには橋本監督から修正箇所の指示を受け、気合を入れなおしていよいよ後半開始。
 後半3分にはハンドリングミスから攻め込まれ、自陣20m付近のスクラムから8⇒9のサイドアタックを許し、右隅にトライを喫し、難しい
位置からのゴールも決められ、12−12と同点になります。
 しかし、この試合の日立一高は得点を許しても集中力が途切れることなく、次のプレイから気持ちを切り替え、果敢に反撃に転じます。
 7分、敵陣ゴール前ラインアウトからモールを作ろうとしますがうまく崩されラック、しかし諦めずにラックサイドを攻撃し、ゴールポスト左に
トライ。イージーな角度だったのでゴールも成功するものと思われましたが、味方選手の怪我の影響もあったのか、レフリーはゴールキック
に時間をかけすぎたと判断(ボールをセットしたら1分以内に蹴らなければなりません。)、ノーゴールの宣告。得点は17−12のままとなり
ました。(・・・この2点が後々響かなければ良いが、との思いが胸をよぎります。)
 ウォーターブレイク後の17分には、またもコンビネーションが乱れて自陣に攻め込まれゴール前スクラム、8⇒9からラックになりサイドを突いた
相手のFW(SH?)がノックオン、ピンチを脱したかに見えましたが、レフリーの死角に入りプレイ続行となり、同点トライを奪われます。ゴール
キックは比較的イージーな位置だったので逆転を覚悟しましたが、緊張のせいか相手キッカーが外して17−17のまま、勝負はラスト7〜8分の
攻防にもつれ込みました。

 ここで橋本監督が動きます。ここまでのBKは攻め急ぎが目立ち、セットからの一次攻撃で一発勝負のサインプレイを仕掛けていましたが、
今日は日立一高のFWが完全に走り勝っていることから、左右に揺さぶってフェイズを重ね、ディフェンスの疲れと乱れを誘うように指示しました。
 直後のキックオフからFWがプレッシャーをかけ、BKが左右に振ってフェイズを重ねながら前進を図り、敵陣ラインアウトのチャンスを迎えます。
ここでも一発勝負に出るのではなく、まずはCTBで縦を突いてポイントを作り、相手のディフェンスを崩しておいてからサイド左に展開してトライ!
22−17と再々度リードを奪い、残り5分は冷静にマイボールをキープし続けてノーサイド!!見事に昨年度の雪辱を果たしました。

 この試合の勝因はなんと言ってもFWの頑張り(スクラム・ラインアウトの安定と密集サイドの低く突き刺さるタックル)、そしてBKの前へ出る
ディフェンスでしょう。ミスも少なからずあり、スクラムからのサイドアタックへのディフェンスやキック処理、エリアマネジメントなどまだまだ課題は
残されていますが、まずは選手の皆さんお疲れ様、よく頑張りました!

 次はいよいよ、つくば秀英との一戦です。過去3年間は対戦がなく、直近では平成20年度の県総体(県)国体予選のBブロック決勝で対戦し、
0−15で惜敗しています。その前年の全国予選準々決勝では0−93と大敗していただけに日立一高の急速な進歩が確認できた一戦でした。
 6月14日(火)鹿嶋市の卜伝の里運動公園で12:00キックオフです。平日の開催になりますが、どうか多数のご声援をお願いいたします。